ウェスタンブロッティングでバンドが出ないときのチェックリスト

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ウェスタンブロッティングでバンドが検出されなかったときのトラブルシューティング

サンプルのタンパク質を回収してからバンドを検出するまで、結構いろんな作業があって時間がかかるウェスタンブロティング。
でも、手間ひまかけた挙句、バンドが検出されなかった日には、「ちゃんとやったはずなのになぜ・・・」と激しく落ち込んでしまいますよね・・・

 

今までバンドが出ていたウェスタンブロッティングのバンドが出ていないのには、どこかに原因があるはずです。
自分では「正しくやっているはず」と思っていても、それは思い込みで、どこかで思わぬ失敗をしているのかもしれません。

 

そこで、ここではウェスタンブロッティングでミスしやすい、注意すべきポイントをチェックリスト化しました。

 

Western blotting全般

すでにラボで確立されている実験条件がある場合、その条件と「全く同じように」従うことは基本です。
特に、他の人がこれまで検出してきたタンパク質と同じものを、自分も新たに見てみようという場合に、自己流の実験条件で行って検出できず、ドツボにはまってしまうという場合があります。
まずは素直に、ラボ内の経験者の実験条件と全く同じように行いましょう。

 

タンパク質回収

Laemmliサンプルバッファーにメルカプトエタノールを加えるのを忘れていないか?(臭いでわかる)
Laemmliサンプルバッファーを低温で保存している場合、SDSが析出し、濃度が下がっていないか?(使用前に37℃でマイルドに加温してSDSを溶かすこと)

 

SDS-PAGE(電気泳動)

プレキャストゲルの場合、シールをすべてはがしているか?(底面のシールのはがし忘れに注意)
泳動バッファーをTBT-Tや転写バッファーなどと間違えていないか?
いつもと同じ電気泳動条件なのに、電圧や電流が大きく違う場合はバッファーを間違えている可能性が高い

 

メンブレンへの転写

転写バッファーをTBS-Tなどと間違えていないか?
フィルターペーパー、メンブレン、ゲルを重ねる順序や向きを間違えていないか?

 

抗原抗体反応

1次抗体の種類を間違えていないか?とくに、1枚のメンブレンを複数枚に切り、それぞれ違うタンパク質を検出したい場合、抗体を間違えていないか?
2次抗体の種類を間違えていないか?(anti-rabbit IgGとanti-mouse IgGを間違えた、など・・・)
Bufferの種類を間違えていないか?(TBS-Tと転写bufferとを間違えた、PBS-TとTBS-Tとを間違えたなど)
Bufferに界面活性剤(Tween 20など)を添加するのを忘れていないか?(忘れていればbufferが泡立たない)

 

ざっと挙げただけでも上記のようなところでミスしている場合があります。
1つ1つ丁寧に確認してみましょう。