

市販のELISAなどのアッセイキットのマニュアルでは、4パラメータロジスティック曲線で検量線を作ってデータ解析するように書かれていることが多いです。
このページでは、無料の解析ソフトImage Jを使い、4パラメータロジスティック曲線を簡単に求める方法を解説します。
Image Jをダウンロードします。
https://imagej.net/ij/
この解析ソフトは特に画像解析で非常によく使われていますね。
でも、あまり知られていないかもしれませんが、実はこういう回帰曲線の計算もできるのです。
1. Image Jを起動し、メニューのAnalyze→Tools→Curve Fitting...と進む
エクセルにこのような濃度と吸光度の表があるとします。
2. Curve Fitterというウインドウが現れる
左の列に濃度、右の列に吸光度を入力する。(Excelにデータが入ってる場合,コピペするだけでOK)。
上の回帰曲線の種類を選択するところで「Rodbard」を選択
「Fit」をクリック
3. 結果のグラフと、曲線の式および係数が表示されます。
ここで出てきた曲線は、Xを濃度、Yを吸光度として現れた4パラメータロジスティック曲線です。
y=d+(a-d)/(1+(x/c)^b)
a,b,c,dが係数で、curve fittingによってこれら係数の数値が決定されます。
4. アッセイではy(吸光度)からx(濃度)を求めるので、下記のように式変形します。
x=c*((a-d)/(y-d)-1)^(1/b)
この式にImage Jで求めたa〜dを入れてください。
そしてyにELISAで測定した吸光度(duplicateなら吸光度の平均値)を代入すると、目的タンパク質濃度が求められます。
人によって基準は若干異なりますが、r^2>=0.99か0.98であれば許容範囲とされることが多いようです。
0.95未満になると再測定するという意見が多いようです。
結論から言うと各wellの吸光度からblankのそれを引いても引かなくてもどちらでも良いです。
Blankの吸光度を差し引いた場合と差し引かない場合を比べると、単に検量線がy軸方向に平行移動するだけの話なので(単にy切片が変わるだけです)、曲線の形や相関関係に影響を及ぼすものではありません。
Blankを検量線の1点として含めても含めなくてもどちらでも良いです。
どちらでも誤差程度にしか検量線が変わらないし、どちらが真実なのか判断できるものでもありません。
キットによってはLOQ(Limit of Quantification;定量限界)が書かれているので、LOQを下回らなければその値を採用してOKです。
LOD(Limit of Detection)を下回る場合は、ノイズとシグナルが区別できない状態なので「検出不可」とすべきでしょう。
また、吸光度が非常に低いと上記の方法で数値が出ない場合もありますが、その場合も「検出不可」とすべきです。
この場合は検体を適切な溶液で希釈して検量線の測定範囲内に収まるようにして再測定します。
何で希釈すれば良いのかはマニュアルに記載されている場合が多いです。