10x PBSの作り方・レシピ【保存版】

10x PBSの作り方・レシピ【保存版】

10xPBS(10倍濃縮PBS)の作りかたはこちら

PBSといえばWestern blottingやELISA、免疫染色、細胞培養などの実験で多用する緩衝液ですね。
PBSは大量に使用するので、毎回1xのものを調製するのは大変です。
10倍濃縮の10x PBSを作っておき、必要に応じて蒸留水で10倍希釈して1x PBSにすれば時間と労力の節約になります。
そこでこのページでは、10x PBSのレシピ、作り方を紹介します。


10x PBSのレシピ

  • 17.8g Na2HPO4・2H2O (FW178)
  • 2.4g KH2PO4 (FW136)
  • 80g NaCl (FW58.5)
  • 2g KCl (FW74.6)

上記の試薬をビーカーなどに秤量して900mL程度の蒸留水に溶かし,メスシリンダーなどで1Lにメスアップします。
耐熱メディウム瓶に移し,121℃,15分間でオートクレーブします。
オートクレーブしたものは常温で長期間保存可能です。
長期間保存できなければ,せっかく10x PBSを作った意味がないので,必ずオートクレーブで滅菌しましょう。


上記のレシピではリン酸水素2ナトリウム2水和物での作り方を紹介しましたが、
12水和物や無水でも作ることができます。


10x PBSのレシピその2

  • 35.8g Na2HPO4・12H2O (FW358)
  • 2.4g KH2PO4 (FW136)
  • 80g NaCl (FW58.5)
  • 2g KCl (FW74.6)

これはリン酸水素2ナトリウム12水和物を使う場合のレシピです。
これらを上記と同じように調製します。


10x PBSのレシピその3

  • 14.2g Na2HPO4 (FW142)
  • 2.4g KH2PO4 (FW136)
  • 80g NaCl (FW58.5)
  • 2g KCl (FW74.6)

これは無水リン酸水素2ナトリウムを使う場合のレシピです。
上記と同じように調製します。


10x PBSの作り方のポイント

10倍濃縮の状態でpHを測定すると大体6.8くらいとなります。
ですが、10倍希釈して1x PBSにするとpH7.2-7.4と良い状態になります。
1xにしたPBSは、短期間で使い切る場合はオートクレーブなしで4℃保存でもOKですが、長期間の場合はオートクレーブしたほうが良いでしょう。
もし後でpHを調節したい場合は、HClとNaOHで調節します。


ただ、私はpH調節したことはありません。
それでも失敗したことは一度もありません。
10xを作る段階できちんと上記のとおりのレシピを間違えなければ、細かいpHのずれは気にしなくても大丈夫だと思います。
なんといってもbuffer(緩衝液)ですから!


もし、pHを測って大きくずれていれば、それは分量を間違えたのかもしれません。
作り直すことをおすすめします。


10x PBSの組成

  • 1.37 M NaCl 塩化ナトリウム
  • 27 mM KCl 塩化カリウム
  • 100 mM Na2HPO4 リン酸水素2ナトリウム
  • 18 mM KH2PO4 リン酸2水素カリウム


PBS豆知識

PBSは、あのDulbeccoが作り出した緩衝液です。
生理食塩水より生理的状態に近いと言われています。