ウェスタンブロッティング ブロッキング

 

全てスマホ1つで空いた時間に対策できます。
無料体験はこちら⇒TOEICテスト対策

ウェスタンブロッティング ムラが出る場合の改善のコツまとめ

 このエントリーをはてなブックマークに追加 

ウェスタンブロッティングでは、バックグランドを低く抑え、S/N比をよくすることはシグナル強度の定量性を高めるうえでとても大事です。
ですが、バックグランドが高い、ムラが出てしまう、といったトラブルはつきものです。

 

私自身もかなり苦労した経験(今も)があります。

 

そんな中、色々と調べたり、自分自身で実験したり、経験から得たS/N比改善方法がいくつかありますので、ここでコツをご紹介したいと思います。

 

スキムミルクを使う

スキムミルクは一般的なブロッキング剤の中では最も強力です。
5%スキムミルク/TBS-Tで1時間、室温でブロッキングしてみましょう。
4℃、オーバーナイトだとより効果的です。

 

ただし、リン酸化タンパク質を検出する場合は逆効果になる場合があります(ミルクの中に含まれるリン酸化タンパク質が原因と言われていますが、実のところ、私自身はそれほど困ったことがありません)。

 

また、スキムミルクだと抗原へのマスクも強く、シグナルも弱まるという諸刃の剣でもあります。

1次抗体・2次抗体をブロッキング剤で希釈する

とくに2次抗体をブロッキング剤で希釈すると効果が高いように感じています。

2次抗体を薄める

バックグラウンドにムラがあるというよりも、全体的にバックが濃すぎてバンドが見えないという場合、2次抗体濃度が高すぎる場合があります。
2次抗体濃度を下げるとバンドが見られるようになるケースが結構あります。

2次抗体反応後の洗浄をしっかりと行う

私自身は、これで改善したケースが結構あります。
洗浄用のTBS-Tをたっぷり使うこと。少量の水で雑巾をすすいでもなかなかキレイにならないのと同じです。
2次抗体反応を終え、最初の洗浄を始める前に、メンブレンをTBS-Tで2回軽くリンスしてから、30分3セットの洗浄を行います。

 

もちろん、1次抗体反応後の洗浄も大切ですが、2次抗体反応後の洗浄はより大切です。

余分なECLの除去をしっかり行う

決してECLを乾燥させてはいけませんが、余分なECLを手早く取り除くようにしてください。

 

コツとしては、机にキムワイプを1枚敷きます。
ECLを作用させたメンブレンの片端をピンセットでつまみ、メンブレンを垂直に垂らすようにして持ちます。
垂らしたメンブレンの下端を、敷いたキムワイプに軽く触れさせます。
そうして、重力で下に垂れていくECLをキムワイプで吸い取るようにして除去します。

市販のブロッキング剤を試す

リン酸化タンパク質の検出など、通常の5%スキムミルクや2%BSAよりも効果的にブロッキングできる場合もあるようです。
ただ、個人的には、バックグラウンドが高い場合やムラが多い場合の第一選択肢は5%スキムミルクです。

ウサギ由来の1次抗体を使う

ウサギ由来の1次抗体はマウス由来のそれに比べてS/N比が良いという印象があります。
滅多にありませんが、ラット由来の場合はもっと難しいです。
正直、根拠はわかりませんが・・・

敢えて感度の低いECLを使う

GEヘルスケアのECLだと、無印ECLに比べて、ECL Primeはかなりムラが出やすいと思います。
同じwesternを最低2回は繰り返し、再現性を確認しないと、「バンド強度の差」だと思っていたものが、実は「ECL Primeによるムラに起因するもの」だったということもあります。
陥りやすい落とし穴です。

Western Blottingを2回繰り返す

上記のような方法を踏まえつつ、一度ECLで検出し、再度ブロッキング→1次抗体→2次抗体→ECLと行ったら、2回目にはキレイなバンドが検出できたという経験が2度あります。

 

1回目の検出ではムラが強く出ました。
そこでもう一度ブロッキングからやり直し、2回目の検出を行ったらキレイに出ました。

 

全く意味が分かりません。
しかし、私自身の体験談として実際ありました。
他の人に尋ねても、同じような経験をした人が複数いましたので、どうやってもなかなかキレイなバンドが出ない人は、2回繰り返すこともトライしてみてください。

 

研究室での卒論・修論の実験のために就活がなかなかできない方へ!
理系は忙しい!研究しながら就活するためのおすすめサイト

 このエントリーをはてなブックマークに追加