薬剤を細胞培地に溶かすためによく使われる溶媒であるDMSO。細胞毒性を生じない濃度の許容範囲はどのくらい?
ウシ胎児血清(FBS)の非働化の方法についてはラボによって多少流儀は違いますが、
標準的と思われるプロトコルを以下に記載します。
ぶっちゃけ、ちゃんと細胞が育ち、実験系がワークすれば問題ありませんので、
ささいな点での違いは気にせず、ラボの流儀に従えばよいと思います。
時々、「凍っているFBSを常温で溶かすか、4℃で溶かすか?」が議論になります。
ですが、どちらでも問題はありません。
ただ、常温で溶かす場合、解凍が完了したのにそのまま常温で放置するのはあまり気持ち良くないというのはあるかもしれません。
私は基本的には4℃で溶かしていますが、急ぐ場合、途中から室温に変えるということもあります。
血清の凍結・融解を繰り返すのは避けたほうがよいでしょう。
一度融解した血清を保存する場合は4℃で保存します。1ヶ月くらいは使えます。
少量の血清を使うことが多い場合は、それに応じた量に小分けに分注して使います。
例えば、私の場合、3T3-L1細胞から脂肪細胞への分化誘導の時は、培地交換のたびにフレッシュなFBSを使うので、少量で分注して凍結保存し、使用する直前に溶かして使い切りました。
一度使って余ったFBSを4℃で保存して後日再使用ということはしませんでした。
(当日に溶かしたFBSでなければ脂肪細胞への分化の効率が非常に悪くなったので)